エクセラーゼのせいで消化酵素剤の供給がやばい
2021年7月21日にMeiji Seika ファルマ株式会社よりエクセラーゼ配合錠の出荷停止に関する供給関連情報が公開されました。この文書によると製造中の一部製剤において配合されている酵素の活性不足が確認されたため出荷停止となったそうです。
さらに2021年9月10日には出荷停止になった経緯と供給再開見込み時期に関する供給関連情報が公開されました。この文書によると2021年10月29日を出荷再開日とし、出荷停止の状態はまだ続くことがわかります。なお、現在流通しているエクセラーゼ配合錠については品質、有効性および安全性に問題は無いとの記載もありました。
さらに同じ消化酵素剤のベリチーム配合顆粒にて異物混入による自主回収の通知がされました。この通知によると2021年5月26日から6月10日までに出荷された製造番号2071の製品が該当するそうです。
同じ適応をもつ消化酵素剤では急激な需要の高まりによる供給不足に関する出荷調整の通知がされています。
2021年7月26日 小野薬品 タフマックE配合カプセル/顆粒 製品供給に関するお願い
2021年9月10日 鶴原製薬 オーネスST配合錠/SP配合カプセル/N配合顆粒 供給に関するお知らせとお願い
2021年8月30日 沢井製薬 マックターゼ配合錠 供給に関するご連絡とお詫び(第七報)
効能又は効果に『消化異常症状の改善』が記載されている薬で平成31年度の使用量は以下の通りになります。(第6回NDBの処方薬内服外来院外から上位10位を作成)
※1 小数点以下の数値と単位を省略しています。
※2 S・M配合散等は『食欲不振,胃部不快感,胃もたれ,嘔気・嘔吐での消化器症状の改善』と記載が異なるため記載していません。
ここから先は私自身の意見です。
エクセラーゼは消化酵素剤で1位です。そして自主回収のベリチームは2位です。トップ2の生産能力を他が補えるわけがありません。ましてや消化酵素剤の薬価は後発のエクセーラーゼで5.7円、先発のタフマックE配合カプセルでさえ5.9円。こんなに安い薬を作っても儲からないし、製造ラインを割きたくもないと思います。
問題を起こしていない他メーカーの一部はこれを機に製造自体をやめると思います。既にとある卸さんからは一部メーカーで製造を止めるという連絡を受け、入荷も止まったそうです。(まだ噂話の段階です)
このままだとグロリアミンの時と同じ状況になりそうです。グロリアミンが製造を止めた時は最終的に先発のマーズレンが残って、他のメーカーは次々に撤退しました。こちらも薬価は後発で6円程度です。
消化酵素剤の供給は絶望的です。在庫が無くなったら諦めるしかないです。もうどうにでもなれ。
そういえば何年も同じ消化酵素剤を飲まれている方をよく見ますが、いつまで飲むんですかね。そろそろ見直しませんか。
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